ぴーたろです^^
「Amazonの物騒なアカウント停止リスクに備えて、販売アカウントは2つ以上に分散しておきたい・・・」
売上が増えてくると必ず一度は頭に思い浮かぶ悩みのひとつです。
今回は、こんな黄色いサイトに似合わない、ブラックなお話をしていきます・・・・笑
ズバリ、Amazon輸出で2つ以上の販売アカウントを持つための方法とその注意点をご紹介いたします。
ぴーたろ
この内容は、あくまで中級者以上のセラーを対象としていますので、まだAmazon輸出の販売経験が浅い方は飛ばしていただいて結構かと思います^^
それでは、いってみましょう!
もくじ
複数アカウントの保有は認められている?
具体的に2つ以上の複数販売アカウントのつくり方を解説する前に、まずは本来のアカウントとは別アカウント(セカンドアカウント)を保有すること自体がAmazonのルール上認められているのかについて、正確な知識を持つ必要があります。
答えは・・・
ぴーたろ
「何じゃそりゃ!」と突っ込みたくなりますが、これはセラーとしての販売実績やAmazonからの許可状況に左右されているためです。
まずは、Amazonの規約を確認してみてください。
Genenal Guidelineのところに、複数アカウントの保有は禁止されている旨がばっちり書いてありますね。
ぴーたろ
一方で、本来のアカウント運用と合わせて別アカウントでAmazonに出店することが認められているケースもあります。
複数アカウントの保有が認められるケース1
複数アカウントの保有が認められるケースの一つ目は、先ほどのAmazonの規約にも記載がある通り、「正当なビジネス上の必要性が認められるとき」です。
この場合は、セラーセントラルからAmazonへ申請を行うことで、複数アカウントの保有が認められる可能性があります。
ぴーたろ
容易に想像ができるケースとしては、商標の関係から、メーカーの代理店としてメーカーに指定されたショップ名を作成する必要がある時などです。
このようなメーカー製品を扱う場合には、すでに保有しているアカウントとは別にショップを持つことに正当性が認められますので、Amazonに対して申請を行えば複数アカウントの保有が認められます。
しかしながら、このセカンドアカウントの運用を行う際には、以下の厳密なルールが定められています。
- 既存のアカウントのAccount Healthが健全な状態に保たれていること
- 新規アカウントのための新しいメールアドレスと新しい銀行口座を作成すること
- 既存のアカウントと新規のアカウントで同一の商品や同一のサービスの販売を目的としないこと
- 既存のアカウントと新規のアカウントで主に販売するカテゴリーは同一とならないこと
- 販売される在庫は両アカウントで必ず異なること
「正当なビジネス上の必要性が認められるとき」で、かつ上記のルールが守れる場合にはAmazonに申請をしてみましょう^^
複数アカウントの保有が認められるケース2
実は、Amazon上で認められたもう一つの方法があります。
それは、Amazonから直々に複数アカウントの運用の引き合いがあるときです。
これは主に、Amazonが導入を検討している新たな規約などを、一部のトップセラーの協力を得てテストする時に利用される制度です。
この引き合いを受けて複数アカウントを正当に取得することも可能ですが、この場合であっても、先ほどの5つのルールは適用されます。
複数アカウントを保有するメリット
では、複数アカウントを保有するメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?
ぴーたろ
セラーアカウント停止のリスク分散になる
まずは何といっても、セラーアカウントが停止された場合のリスクヘッジに非常に有効です。
ぴーたろ
セラーアカウントの停止はAmazon輸出セラーにとっては絶対に避けたい最悪の事態ではありますが、何か決定的なミスを犯してしまいアカウント停止を喰らってしまうケースもあり得ます。
この時、アカウントがもうひとつあればいきなり売上が0となるリスクを回避することができます。
ぴーたろも副業ではありますが、それなりに売上が上がってきていますので、急にこれが0になることを想像すると非常に怖いです。。。笑
ぴーたろ
詳細は実録!Amazon輸出でアカウント停止を受けた時の対処方法を参照ください。
メーカーや現地代理店などから商標違反で睨まれることがないよう、出品する商品にも細心注意を払いましょう。
(参考)
Amazon輸出の知的財産権・著作権・商標権の問題と対処方法
カート保有獲得率を上げることができる
二つ目のメリットとしてはカート獲得率が上がることです。
これはAmazonのルールを正確に理解できている気が付くのですが、理論上カート獲得率が増加して売上が増えます。
ぴーたろ
例えば、2人のセラー(内、1人が自分)がいる環境で、実際のカートは2人のセラーに割り当てられているケースを想像してみてください。
セラー名 | セラーA | セラーB(自分) |
カート獲得率 | 50% | 50% |
この場合、2人のセラーが同等のセラー評価・同等のAccount Healthの状態で、かつ同価格で商品の販売を行っていれば、カート獲得率は50%(100%÷2人)になります。
ぴーたろ
セラーは3人となり、それぞれのカート獲得率は33%(100%÷3人)となりますが、うち2人分は自分のアカウントのため、全体のカート獲得率は67%(33%×2人)となります。
セラー名 | セラーA | セラーB(自分) | セラーC(自分) |
カート獲得率 | 33% | 33% | 33% |
カート獲得率合計 | 33% | 67% |
つまり、アカウントを1つで運用する場合に比べて、2つのアカウントを運用するとカート獲得率が50%から66%になる計算です。
ぴーたろ
もっと極端な話をすると、アカウントを99個持てば、上記例ではカート獲得率は99%になります。笑
カート獲得率は売り上げに直結する要素ですので、アカウントを増やして同じ商品の販売を行うだけで、売上UPに役立てることができるのですね^^
ぴーたろ
在庫保有リスクが下がる
これは前述のカート獲得率と密接な関係がありますが、複数アカウントで販売を行えば売上UPを図れる分、在庫の保有リスクが下がります。
ぴーたろ
無在庫セラーには関係ありません。
FBA販売セラーの場合は非常に重要なメリットになります。
100個の在庫を抱えてFBA販売をする場合に、複数アカウントで同じ在庫を処分することができれば、1つのアカウントで販売を行うよりもすぐに在庫がなくなっていきます。
在庫保有リスクを下げられれば、それだけ在庫がキャッシュに変わるスピードも速くなることを意味するため、Amazon輸出ビジネスを有利に進めることができます。
複数アカウントを運用する裏技
これらのメリットを考えると、複数アカウントは持たないと損みたいになってきますね^^;
ただ、冒頭でもお伝えしている通り、Amazonは複数アカウントの運用を原則禁止しており、また、運用が認められる場合にも、同一商品に出品ができなかったり、同一在庫を使用できなかったりと制限がたくさん存在しています。
では、複数アカウントのメリットを生かしながら複数アカウントを保有するにはどうすればいいのか・・・
ぴーたろ
丸腰でアカウントを2つ作ってもAmazonにすぐにその事実が見つかってしまいますので、複数アカウントを作るときには相応の準備が必要です。
では、自分のAmazon輸出の販売の経験と、実際に複数アカウントを持ったことで連鎖的にアカウント停止になった方々の失敗談を踏まえた、アカウントを複数持つ具体的な方法をご紹介します。
- 登録氏名・登録住所・携帯番号・クレジットカード名義を分ける
- 使用するメールアドレスを分ける
- 使用する海外銀行口座を分ける
- 使用するIPアドレスを分ける
- FBAの発送元住所を分ける
- インボイス住所などを分ける
- 取り扱い商品をある程度分散させる
- SKUの付け方を分ける
- メールの文章(テンプレート)を分ける
ぴーたろ
これだけ聞いて、「リスクの割りに手間もかかるし、なんか割に合わないのでは?」と思われた方は、複数アカウントを保有することは正直オススメしません。
(むしろそのような考え方ができる方のほうが、長期的な目線で販売を行うことに主眼を置いている点でビジネスセンスがあると思います。)
なぜなら、この方法を1度でもとってしまうと、今後永遠にAmazonの規約違反に対してリスクを抱えた状態で販売を続けなければならなくなるためです^^;
ぴーたろ
それでも複数アカウントを持っておきたいという方は、上記注意点のそれぞれの細かいポイントを解説していますので、そちらも参考にしてみてください^^
>>Amazon輸出で複数アカウントを保有する具体的な9つの手法
また、Amazon輸出アカウント自体は新規に作成する以外にも販売アカウントを購入するという選択肢もあります。
ぴーたろ
Amazon輸出の買い方はこちらの記事も参考にしてみてください(記事自体はAmazon輸出をやめてアカウントを売却する方法ですが、購入方法も分かります。)^^
(参考)
Amazon輸出をやめる前に!アカウント譲渡で売るのがオススメ!
それではー♪
こんにちは。ぴーたろさん^^
僕も複数アカウント気になってました。僕の場合身内も販売してるので・・普段は違う回線ですが、身内の家だと同じipアドレスで同時接続とかもあります。
開業届けは出しているので疑われたら同一人物ではないことを証明したいのですが、開業届けって控えないんですよね笑。免許証とかでも大丈夫なのかな・・。
ゆうだいさん
いつもありがとうございます^^
IPアドレスに関してはご認識の通り、Amazon側もアカウントの紐づけに100%利用しているものと思われます。
まず、すでに複数のアカウントの同一IPでのログインを行っている以上、これからIPを分けるコストはかけなくていいでしょう。
ただ、今回のゆうだいさんのケースのように、身内の方が同じビジネスに取り組むケースが当然に考えられますので、Amazon側に説明をすれば問題はないはずです。
その際、Amazon側が見てくるのは、同一の製品を販売してないかという観点だと思われます(逆に開業事実などを証明できても、この点の説明ができないとAmazon様はバッサリ切り捨ててくる可能性は否めません)。
今回の記事の続編でも書いている通り、9つのポイントを守って販売をしている分にはAmazon側も積極的に重複アカウントを探すことはありませんので、その点をご留意ください^^
ぴーたろ様
こんにちは、安藤と申します
いつもブログを拝見してありがたく参考にさせていただいております(^^)
私は不慮の事故のような感じで米国アマゾンでアカウントをサスペンドされてしまった苦い経験があるのですが、複数アカウントの取得の検討にあたって不明な点が多々ございます。
ちょっと複雑なケースかもしれないですが、ぴーたろ様がもしご存じであれば以下に対してご教授いただけないでしょうか?
① 新規に取得したアカウントで出品する商品が、過去にサスペンドされたアカウントと重複してしまうと関連アカウントとみなされてサスペンドの対象になると言われています。
ネットの様々な情報では6割だとか5割とかがダブってしまうとだめだとか、逆に関係がないとか情報が交錯しております。
ただ考えてみますと出品数を増やして行く段階で他の大きなセラーのリスト内にほぼ入ってしまうことは誰でもあり得ます。
その場合でも無条件に関連アカウントとみなされるでしょうか?
もし関連があるとのご判断であれば、重複の割合の対象とされるのはasinの種類ででしょうか? それとも商品の出品数でしょうか?
③ 上述のアカウントを停止された時はレンタルオフィスの環境で米国販売アカウントにログインをしておりました。
そのレンタルオフィスは1つのグローバルIPを会員全員で共有利用していましたが
友人がその環境で日本アマゾンの購入用アカウントを使っておりました。
今度その友人が新たに米国アマゾンの販売アカウントを取得したいと思っているのですが、芋づる式に私の関連アカウントとみなされて無理なのでしょうか?
② 過去に米国アマゾンでアカウント停止をされた個人情報で、他の国のアカウント(例えば欧州など)の新規取得はできますでしょうか?
長々とした質問で大変恐縮です。
何卒、よろしくお願いいたしますm(_ _)m
安藤さん
こんにちは^^
複数アカウントはサスペンドに関わる大きなポイントなのでしっかりお答えさせて頂きますね。
①出品商品だけでアカウントの紐づきになることはまずないです。大丈夫です。
ただしアカウント停止処分を受けるとき、Amazon側で同一セラーかを確認する要素のひとつとしては確認される可能性があります。
最終的にAmazonはセラーパフォーマンスチームが人力で確認して判断していますので、その際に同一アカウントという心証を与えうるというレベルかと思います。
※ちなみに、新規アカウントで一気に大量出品すると、一時的にアカウントがストップされることがある点は注意してくださいね^^
②Amazonはグローバル企業ですが、各マーケットプレイスの管理自体は各国のAmazonが行っています。そのためご記載のケースであれば問題なく新規取得できます。
現に私もアカウント停止を受けた時、カナダ側のアカウントは問題なく販売を継続できていました^^
③即時にアカウントの紐づけが行われるかは分かりませんが、長い目で見た時には絶対にオススメしません。
ブログでもご案内しているように固定IP×ポケットWifiで対応してください。そもそも、公衆のインターネット回線でビジネスをしようとすること自体、セキュリティの面などでもリスキーだと思います。
以上、参考になれば幸いです^^
ぴーたろ様
丁寧で明快なご回答ありがとうございます!!
貴重な情報を共有させていただき大変参考になりました(^^)
安藤
安藤さん
とんでもないです^^
お役に立てたのであればよかったです!お互いがんばりましょー(=゚ω゚)ノ
ぴーたろ様
大変わかりやすいブログ内容をありがとうございます。
当方は国内輸入アマゾン販売をしているのですが、
現状、オーストラリアや米国のアカウントをとっても、複数アカウントということで
規約違反にはならないという認識で問題ないでしょうか??
中国から日本を通さず直接海外輸出をできるよう模索中です!
まささん
こんにちは^^
励ましのお言葉ありがとうございます!
ご記載の内容、国が違えば複数アカウントとはなりませんので大丈夫です。
問題なのは日本で2つ以上販売アカウントを持ったり、米国で2つ以上販売アカウントを持つことです。
中国⇒米国直送の3国間貿易は中級者以上の方であればやっている方は結構いらっしゃいます!
今は米中の貿易摩擦の影響で中国からの荷物は無駄に通関が止まったりしているようなので、焦らず時間をかけて戦略を練ってみてくださいませ^^
ぴーたろさん
こんにちは!
非常に役立つ記事ばかりで、いつも参考にさせていただいています。
amazon.co.jp アカウントについて質問です。
これから輸出を始めようとしているので、複数アカウントを持つリスクは負わずに、とりあえずは既存の amazon.co.jp アカウントで仕入れをしようと考えています。
帳簿をつけるときに要らぬ手間を省き、私用と仕入れ用ですぐ分かるようにするには、支払い時のカードを分けることしか思い浮かばないのですが、これでも問題ないでしょうか。
アヤノさん
こんにちは^^
個人事業という前提で回答しますね。
結論から申し上げると、ご記載の方法で問題ありません。
事業用のクレジットカードに加えて、銀行口座も分けておくとさらに記帳が楽になるのでオススメです^^
私自身、個人事業⇒法人化に加えて、記帳も税理士の記帳代行から自分での記帳まですべて経験してますので、サイトに書いてないことで分からないことあれば気軽に聞いてくださいね^^
ぴーたろさん
超迅速で的確なご回答、ありがとうございます!
> 事業用のクレジットカードに加えて、銀行口座も分けておくとさらに記帳が楽になるのでオススメです^^
運よく?分けておりました!良かったです。
しばらく個人事業で試してみるつもりですが、こちらのサイトのみならず、ぴーたろさんへ質問できることが何よりも心強いです。がんばります!
アヤノさん
とんでもないです、参考になれば幸いです^^
記帳自体は会計ソフトを活用すれば、カードの明細なども自動で取り込んでくれるのでオススメですよー♪
(参考)
Amazon輸出やebay輸出で確定申告・帳簿記帳のオススメ会計ソフト
お互い輸出仲間として頑張りましょう(/・ω・)/