ぴーたろです^^
確定申告の季節がやってきました。
Amazon輸出やeBay輸出に取り組まれている方の中には、副業で個人輸出をしている方も多いと思います。
確定申告や日々の記帳は税理士に任せることもできるのですが、売上が少ない段階ではできるだけ費用を抑えて手元に利益を残したいケースもあるはず。
そこで今回は、Amazon輸出やeBay輸出の確定申告を自分で行うための事前準備と具体的な方法・注意点をまとめておきます^^
ぴーたろ
なお、副業収入を会社に知られずに申告するにはこちらもどうぞ^^
(参考)
副業の個人輸出(Amazon輸出やebay輸出)は会社にバレるの?
もくじ
Amazon輸出やeBay輸出で確定申告が必要なケース
まず大前提として把握しておきたいのが、Amazon輸出やeBay輸出はそもそも確定申告が必要なのかどうかという点です。
結論から申し上げると、一般的なサラリーマン副業で輸出ビジネスで利益が出ていて確定申告が不要なケースは以下のパターンのみです。
給与所得者で給与所得(+退職所得)以外の所得金額が20万円以下
要するにAmazon輸出やeBay輸出の利益が20万円を超えていれば確定申告が必要になります。
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日本に住んでいればもう一つ必ずかかる税金がありますよね。
そう住民税です。
所得税の世界では20万円以下の所得は申告不要とする少額不追及の考え方があるのですが、残念ながら住民税は少額の所得でも申告が必要になります。
(参考)
Amazon輸出と税金~住民税入門講座~
ぴーたろ
所得税の確定申告のデータが国側から各地方自治体に通知されるため、住民税は自動的に請求されますのでご安心ください^^
確定申告の事前準備
Amazon輸出やeBay輸出の所得は確定申告が必要なことが分かったところで、自分で申告するにあたり必ず事前にやっておきたいポイントをまとめておきます。
雑所得より事業所得の申告がオススメ
まず、Amazon輸出の所得は「雑所得」よりも「事業所得」としての申告が確実にオススメです。
(参考)
Amazon輸出と税金~所得税入門講座~
事業所得として確定申告をすることで以下のメリットを享受できます。
- 屋号が持てる
- 青色申告が可能
まず屋号についてですが、自分の好きな名前でビジネスを行うことができます。
また、事業主として屋号を登録しておけば屋号名義で銀行口座を開設することもできます。
個人名義でビジネスをすることも可能ですが、取引先からすると少し信用力に欠けるイメージがありますよね。
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次によく耳にする青色申告ですが、これをすることで以下の3つのメリットを享受できます。
- 青色申告特別控除(65万円)を受けられる
- 家族への給料も経費にできる(青色事業専従者給与)
- 事業の赤字を3年繰り越すことができる
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青色申告特別控除
まず最大のメリットなのですが、青色申告に従って帳簿をきちんとつけるだけで年間65万円分の所得控除が受けられます。
65万円分の個人輸出の利益は税金がかからないという非常にお得なメリットです。
青色事業専従者給与
次に、生計を一としている家族へのお給料も経費に計上できます。
これは青色申告をしていない場合、配偶者86万円・その他の親族は50万円と定められるのですが、それ以上のお給料も経費にできる仕組みです。
3年の損失繰越
最後に、事業で赤字がでた場合は損失を繰り越せます(最長3年)。
仮に初年度で赤字が100万円出た場合、翌年に100万円の利益が出ても、それらを相殺して税金は0ということです。
事前に提出が必要な書類
事業所得として確定申告をするメリットが分かったところで、そのための提出書類を確認してきましょう。
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- 個人事業の開業届出書(開業届け):必ず出しておこう
- 所得税の青色申告承認届出書:必ず出しておこう
- 給与支払事務所の開設届出書:お給料を支払う場合は必要
- 青色専従者給与に関する届出書:家族にお給料支払う場合は必要
これらの書類は税務署のHPからダウンロードして必要事項を入力します。
ぴーたろ
ただし、自分で書類を揃えて記入するのは面倒だし書き間違えたら大変。
今は必要事項を入力すれば無料で必要書類が出力できるサービスもあるので活用しましょう。
個人事業の開業手続きが無料・簡単・最速!freeeの開業届作成サービス
提出方法
上記書類は、所管の税務署に持参するか、郵送してもOKです。
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また、前述の青色申告を受けるためには青色申告承認届出書を3月15日迄に提出する必要があります。
※新たに開業をする場合は開業日から起算して2ヵ月以内でもOKです。
例えば2020年の所得から青色申告したい場合には2020年の3月15日までに書類を提出する必要があります。
ぴーたろ
青色申告の日々の記帳
上記のとおり確定申告の事前準備が完了したら、あとは帳簿をつける準備を整えます。
日々の記帳をしっかりできていれば、確定申告も簡単にできます♪
ぴーたろ
記帳作業は、最初の準備だけしっかりしておけば後は基本的にルーティン作業。
自分で記帳をする場合
ある程度の簿記の知識があれば、自分で記帳してもちろんOKです(簿記2級くらいの知識で十分)^^
その場合は銀行口座やクレジットカードなどを自動連携させて手間をかけずに記帳できる会計ソフトがオススメです。
(参考)
Amazon輸出やebay輸出で確定申告・帳簿記帳するためのオススメツール
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税理士に記帳代行をお願いする場合
記帳の業務は税理士さんにお願いすることもできます(記帳代行業務と言います)。
この場合、ご自身で会計ソフトを用意する必要はありません。
ぴーたろ
税理士さんにお任せする場合は、必ず記帳代行もお願いしたい旨も伝えて費用を見積もってもらいましょう。
(参考)
副業のAmazon輸出ビジネスでは税理士は必要なのか?
自分で確定申告をする手順
確定申告はやり方さえ理解していれば自分で行う事ができます。
申告書の作成
所得税の計算期間は1月1日~12月31日。
暦年1年間の利益を計算する必要があります。
先ほどご紹介したマネーフォワードやfreeeなどの記帳ツール(会計ソフト)を使えば青色申告に必要な書類もすべて出力できますので、このような便利なツールをフル活用して手間をかけずに申告書類を作ります。
このような会計ソフトを使わず、もしご自身で0から申告書を作成する場合は、手書きではなく国税庁の「確定申告書等作成コーナー」からの作成がオススメです。
ぴーたろ
申告書の提出と納税
確定申告書の提出は毎年2月16日~3月15日(祝休日で毎年多少の前後あり)です。
申告書の提出は管轄の税務署に持参するか書類を郵送します。
e-Taxを使えば申告書の提出も納税もすべてインターネット上で完結するので楽チンではあります。
ただ、マイナンバーカードの発行+以下のようなICカードリーダー(要自費購入)が必要だったりと事前準備が面倒なので、現状は個人が申告するのには逆に費用対効果が悪い気もします。笑
また、確定申告をしたら納税も忘れずに行う必要があります(還付の場合は不要)。
確定申告と同じく納付期限は3月15日なので忘れずに入金処理を済ませましょう。
現状、確定申告の納税方法は以下のような方法があります。
- コンビニ支払い(QRコード)
- 銀行の窓口支払い
- 税務署の窓口支払い
- ATM支払い
- ネットバンク支払い
- 振替納税
- クレジットカード支払い
- e-Tax電子納付
ご自身のご都合に合わせて選択してください^^
ぴーたろ
Amazon輸出やeBay輸出では消費税申告も超重要
以上、Amazon輸出・eBay輸出の確定申告を自分でするための事前準備と手順でしたー!
個人輸出の利益が少ない段階では、多少の手間はかかりますが、自分で記帳・申告をして出費を節約する事も大事だと思います。
ぴーたろ
ただし、理想を言えば面倒な作業は外部に任せて自分はビジネスに集中することはもっと大事!
最初からは難しくても将来的には記帳や申告業務を税理士等の外部に委託できるようにしていきましょう^^
ぴーたろ
こちらはお金が還ってくる内容なので、合わせてマスターしてみてください^^
(参考)
Amazon輸出 消費税還付の方法(手続き解説編)
それではー♪
はじめまして。以前からebay輸出をやっていました。昨年の6月以降から本格的にアマゾン輸出を始めました。クラウド型の会計ソフトを使用して自分で記帳していますが、消費税還付を受けるということで税理士さんに顧問契約してもらっています。ただ確定申告以外は全く何も世話になっていないので、月々高い顧問契約料を支払うのも馬鹿馬鹿しく思っています。消費税還付のためとはいえ、ぴーたろさんはどう思われますか?
昨年の後半くらいからアマゾン輸出を始めたのですが、自分で仕訳をしている段階で毎月かなり赤字が出ています。営業キャッシュフローも赤字です。きちんとKEEPAを見て仕入していますし、売れたもにに関しては利益が出ていたので、儲かっているものと思っていました。今までのせどりスタイルはどちらかというと少ない金額で仕入れていましたが、消費税還付もあるために結構、高額な仕入をしていますので、このままの状態が続くと資金ショートしてしまうのではないかと不安になります。仕入金額に対して売上が追い付いていないと思われます。ぴーたろさんはこのような状態をどう思われますか?
以上、いろいろ質問してしまいました。ご迷惑かもしれません。会計知識が豊富なぴーたろさんにお尋ねしました。もし、よろしければご教示ください。
じゅんぺいさん
はじめまして!
①「月々高い顧問契約料を支払うのも馬鹿馬鹿しく思っています。消費税還付のためとはいえ、ぴーたろさんはどう思われますか?」
個人事業主という前提で回答しますね^^
まず、確定申告・消費税申告は自分でできるならご自身で対応してもちろんOKですよー!申告自体に税理士の判子が必要な訳ではないです。
自分でできない、もしくはできるけど面倒・手間ということであれば税理士さんにお願いをするという選択になります。
いくらお支払いしているか分かりませんが、もう少し安く済ませたいのであれば、こちらを参考に相見積もりを取ってみるのもいいと思います^^
(参考)
副業のAmazon輸出ビジネスでは税理士は必要なのか?
②「仕入金額に対して売上が追い付いていないと思われます。ぴーたろさんはこのような状態をどう思われますか?」
まず、会計的な利益と、キャッシュフローは切り分けて考える必要があります。
無在庫であれば「利益≒キャッシュフロー」になり得ますが、在庫を持つ場合は別途必ずキャッシュフロー管理が必要ですよー!
実際にビジネスをするとお分かりかと思いますが、大事なのは数字の利益でなくキャッシュフローです。これが無くなればどんなに利益出ててもビジネスが回らなくなります(俗にいう黒字倒産)。
また、消費税還付は何もしないと年間1回の還付です。
もし消費税還付分のキャッシュフローを良くしたい場合は「消費税課税期間特例選択」を提出して、例えば3ヵ月1回還付を受けたりもできます。
※その分、消費税申告の回数が増えるので、税理士費用の増加と比較することも大事です。
以上、参考になれば幸いです^^
いろいろアドバイスいただきありがとうございます。昨年は仕入を大きくしたため、カードでの支払いが大きくなり、営業キャッシュフローが大きくマイナスであせりました。少し様子見て仕入したいと思います。税理士に関しては、あまり儲かっていないのですが、万が一、税務署が調査に入る可能性もあるので困りますね。いろいろ考えてみます。
じゅんぺいさん
とんでもないです^^
参考になれば幸いです。
blogを楽しんで、読ませて頂いています。ぴーたろーさんのリンクからペイオニアアカを作成して、昨年末からAmazon輸出をはじめました。今は、卸からメインに仕入れています。
コロナウイルス影響による延長で、今から確定申告するところです。
そこで、疑問点があるのですが、アメリカと日本は17時間ほど時差があるとおもいますが、年末時点での棚卸は日次在庫スナップショットレポートの12月31日ではなく、12月30日に期間設定して、レポートを取得すればよいのでしょうか?
また、他のTaxレポートや月次概要トランザクションレポートなどの金額は時差など深く考えずそのまま、月ごとの売上に計上すればよいのでしょうか?
以上、大変恐縮ですが、ご教授いただけると幸いです。
ジュリアンさん
こんにちは^^
Amazon輸出仲間ですね!お互い頑張りましょう(*‘∀‘)
どれが厳密なのか、気になりますよね!
結論から申し上げますと、継続的に同じ処理をするのであれば深く考えすぎなくてOKです。
ご記載の通り、多少時差はありますが、レポート上は米国時間の12/31 23:59時点の数値を拾うほうが色々と楽ですよー!
Taxや月次トランザクションはいずれも「月次」で出ますので、米国現地ベースの月次で集計してあげて問題ないです^^
丁寧に回答ありがとうございます。
とりあえず、米国現地時間のまま集計していき、税務署に突っ込まれたら(ないと思いますが)日本時間に修正すれば良いと思いました。
これから、確定申告を終わらせて、コロナ融資や持続化給付金に手を付けていきたいと思っています!
ジュリアンさん
とんでもないです^^
継続的に処理をしておけば、恣意性がないのでOKという判断が通常です。
私も公認会計士という本業がありますが、会計監査でもよく使う判断基準だったりします。笑
コロナ融資・助成金系は該当するならば動いたほうが得なので、どんどん対応しちゃってください^^
銀行員の知り合いも多いのでこちらの情報もTwitterで流したいのですが、間に合ってないです。。笑
お世話になっています。
Amazon輸出での振り込み時の仕訳について疑問点があります。今までその日のTTM為替レートを使用して売上高や売掛金を日本円に換算していたのですが、Amazonからの入金額は、ペイメントを見ると引当金が引かれた金額が振り込まれると思います。引当金の詳細が見れなく何日に発生したかがわからないので、何日のTTM為替レートで引当金を日本円に換算するべきかが分からない状態です。やはり日本円に換算する時はその日のTTM為替レートではなく、前月末TTM為替レートを用いるべきなのでしょうか?また、月をまたがった場合のペイメント決済金額や引当金の金額は、月をまたがる月の前月末TTM為替レートのみを使用してはだめなのでしょうか?それとも前前月と前月末のTTM為替レートで発生月ごとにそれぞれ分けて、完璧に換算しなければならないのでしょうか?正確な為替差損益を記帳するためにはどうすればよいか分からない状態です。お手数ですが、回答頂けると幸いです。
ジュリアンさん
こんにちは^^
帳簿の記帳に使うレートについては、国税庁の「外貨建取引に係る会計処理等」を参考にしてみてください。
基本的に継続的に同じ方法で換算をしていれば、実務上細かくつつかれることはないですね。売上や引当金の計算方法も、合理的な範囲で継続的に処理して説明できるような状態にしていれば十分ですよ。
個人的には、日々の売上を毎日の為替レートで計算するのは手間的にも現実的ではないので、月次ベースでまとめて売上計上することをお勧めします。
この辺りは、最低限の簿記や税金の知識がなく不安であれば、税理士に任せてしまうというのもありですよ^^
ぴーたろさんありがとうございます。助かりました。とりあえず、今年から入金日が、月をまたがろうがまたがらなかろうが、入金日の前月末TTM為替レートで全て統一して換算することにします。税務署の人につっこまれることはない気がしました。
ジュリアンさん
こんにちは^^
利益操作のような恣意性がなく、かつ税務上認められている範囲の処理であれば問題になることはないので、ご自身の計算負担が少ない効率的な方法で処理してみてください^^
税理士さんつけていれば、処理方法の変更は事前にきちんと報告しておくほうがベターです。