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Amazon輸出欧州の最新VAT登録情報をすべて大公開!

ぴーたろです^^

Amazon輸出で欧州市場での販売を検討されている場合、VAT(付加価値税)申告のためのVAT登録番号を取得する必要があります。
(参考)Amazon欧州(イギリス・ドイツ・フランス等)出品方法と輸出の注意点

今回は、Amazon輸出セラーが頭を悩ませるVAT登録・申告に関する情報をまとめて解説していきたいと思います。

※と言いますか、Amazon輸出のVATに関しては情報が錯綜して間違いが書かれているサイトも散見されるので、正確な情報をここで公開しておくことがみなさんの役に立つと思い、執筆に踏み切りました。

Amazon欧州は2017年から原則すべてのセラーに対してVAT登録を義務付けています。

税務・会計の知識がない方でも分かるようにできるだけかみ砕いて解説を頑張りますので、是非参考にしてみて下さい^^

※なお、初めてAmazon輸出を始められる方は、難易度が高い欧州での販売はあまりオススメしません。欧州市場は逃げたり無くなったりしませんので、まずは成果が出しやすいアメリカ市場でAmazon輸出を初めて見てください^^
>>Amazon輸出初心者の始め方講座

Amazon輸出におけるVATとは?

まず、VATとは「Value added Tax」の略称で、日本語訳では「付加価値税」と呼ばれるものです。

日本に消費税が導入されたのは1988年の竹下内閣の時ですが、この時もヨーロッパの付加価値税を参考に消費税の仕組みが作られたのは有名な話ですよね^^

ここからはAmazon輸出ビジネスに特化したVATに関する情報を解説していきますが、その前提として日本の消費税の基本的な知識を理解しておいて頂くと内容がスムーズに理解できます。

内容に自信がない方はまずはこちらを読んでみてください^^
>>Amazon輸出と税金~消費税入門講座~

VATの税率

VATの税率は国によって異なり、さらに国ごとに品目によって軽減税率が設定されています。

各国のVATの税率を記載しておきますので、どのくらいのVATがかかるのかの目安にしてもらえれば幸いです^^

VAT税率軽減税率
イギリス20%0%/5%
ドイツ19%7%
フランス20%2.1%/5.5%/10%
スペイン21%4%/10%
イタリア22%4%/5%/10%

上記の通り、概ね20%程度の税金が取られると思っておくと大きく間違いはありません。

※軽減税率の対象は食料品等の生活必需品が対象になっている事が多いので、もし食料品などを本格的取り扱う場合は正確に調べたほうがいいですね♪

Amazon輸出で関連してくるVATの構成要素

まず、Amazon輸出で登場するVATの種類は以下の要素です。

●Sales VAT(売上VAT):EU域内で商品を販売した時に受け取るVAT
●Purchase VAT(仕入VAT):EU域内で商品を購入した時に支払うVAT
●Import VAT(輸入VAT):EU域内に商品を輸入するときに支払うVAT

このうち、Amazon欧州輸出で特に重要な要素は、Sales VATImport VATになります。

Sales VATはAmazonを通してお客さんに商品を販売する代金に含まれています

Amazonの規約上も、VATは商品販売価格に含めるよう規定をされていますので、自分がVATを徴収しているつもりでなくても、売上代金にはVATが含まれていることになります。

一方、Import VATはEU域内に商品を輸入する時(私たちの立場からするとEU域内へ商品を輸出する時)に通関で徴収されるVATになります。

Amazon輸出で想定されるVATの申告計算

ここまで理解できれば、後はそこまで難しくありません^^

日本の仕入税額控除の仕組みと同様、「VATは売上げにかかるVAT」と「仕入れ(もしくは輸入)にかかるVAT」を相殺して、残った金額を納税する仕組みになります。

例えば、FBA販売を想定して、以下のケースで計算をしてみましょう。

<前提>
●VAT税率:20%
●輸出商品の購入価格(通関価格):100€×100個=10,000€
●輸出商品の販売価格(Amazonでの価格):180€×100個=18,000€

<VAT納税金額>
①Sales VAT:18,000€×20%=3,600€
②Import VAT:10,000€×20%=2,000€
③ ①-②=3,600€-2,000€=1,600€

つまり、最終的に1,600ユーロが欧州の税務当局に納税する金額となります。

ここまでが、大前提の基本知識です^^

それでは、さらにAmazon輸出の実務に特化して内容を掘り下げてみましょう!

Amazon欧州で無在庫販売(有在庫自社出荷販売)をする場合

まず、無在庫販売もしくは有在庫自社出荷販売をしているケースについて考えましょう。

日本からお客様のもとに商品を直送する場合、輸入者(インポーター)を立てなければ、通常は商品を受け取るお客様が輸入者となります。

関税と同様、VATは通関時に輸入者に請求されますので、例えば輸入者を立てない郵便などで商品を輸出すると、通関時に発生する関税や輸入VATは、荷物を受け取るお客さんが玄関口で支払うこととなります。

配達員:「ピンポーン」

 

お客さん:「Amazonから荷物が届いたな ♪ はーい(ガチャ)」

 

配達員:「お届け物です。VATの支払いをお願いします。〇〇ユーロになります。」

 

お客さん:「え(;^ω^)!?」

VATの知識なく商品を直送していると、このような事態が起こります。

※Amazon輸出欧州セラーの中には、商品説明やセラープロフィールに「VATは商品代金に含まれていません」等と書いている方を見かけますが、もちろんAmazonの規約違反ですので、オススメはしません。

ちなみに、少額の商品であればVATがかからないケースもあるようですが、これ自体は明確な金額基準はありません。

少額の商品でもVATが課税される可能性はありますので、少額な商品なら絶対に大丈夫という認識も捨てたほうがいいです。

つまり、Amazon欧州で無在庫・自社出荷販売をするときには、輸入VATを元払いできるようなクーリエサービスを使って出荷することが一番無難な方法です。

注意!!

ここは、郵便局を使って自社出荷するのか、クーリエ業者を使って自社出荷をするのかで取り扱いが大きく変わります。

 

まず、郵便局(日本郵便)での出荷になると、国際輸送上も“郵便”として取り扱われるためインコタームズはDDU(DAP)条件となります。

 

この条件下だと関税・VATは輸入者負担ですが、前述の通りAmazonの規約上VATはセラー負担がルールですので、お客さんからの連絡次第でトラブルになる可能性が非常に高いです。

 

※実は、この場合VAT登録が不要という考え方もありますが、税務リスクが高いのと、そもそもAmazonの規約違反なのでハイリスクです。

※Amazon側の規約違反ですので、アカウント停止に加えて、お客さんが負担したVAT相当を没収になっても文句は言えないレベルかと思います。

 

次に、クーリエ業者を使うと、インコタームズはDDP条件に設定可能ですので、関税・VATを自社負担にできます。

 

ただし、この場合は問答無用でVAT登録が必要になる形となります。

 

詰まる所、Amazon輸出で欧州市場を攻めるには実質的にVAT登録が必須と言える訳です。

Amazon欧州でFBA販売をする場合

Amazon欧州でFBA販売をする場合は、さらにVAT登録国が重要なポイントになります。

基本的なVAT登録国の選び方

VATの登録はEU域内の各国でそれぞれ行う必要があり、Amazon輸出に特化して述べるとFBA納品をする国でのVAT登録が必要です。

これは欧州域内で物品の販売をする場合、発送元の国でのVAT登録が必要なためですが、FBA販売の場合はFBA納品先倉庫から商品が発送されるため、FBA納品先倉庫が所在する国でVAT登録をすることが重要になります。

例えば、イギリス所在のFBA倉庫に商品の納品を考えている時には、イギリスでのVAT登録が必要ですし、ドイツ所在のFBA倉庫に商品の納品を考えている時にはドイツでVAT登録が必要です。

FBA倉庫から国をまたぐ出荷量が増えた時の対応(遠隔地販売制度)

一方、イギリスのFBA倉庫に商品を納品している場合でも、商品が国をまたいで出荷されるケースがあります。

EUの各国は国がつながっているため、例えばフランスのお客さんがAmazon.fr(フランス)でほしい商品が見つからないときに、Amazon.co.uk(イギリス)で注文をするなんてことは頻繁に起こります。

この場合、イギリスのFBA倉庫から、フランスへ商品が輸出されることになります。

このように、EU域内で国をまたいで商品の出荷が行われるときには、出荷量が一定金額を超えると、出荷先の国でのVAT登録も必要になる点に留意が必要です。

これは「遠隔地販売制度」と呼ばれるEUに特徴的な税制です。

Amazon輸出で関係するEU各国のVAT登録が必要となる基準値(閾値)は以下の通りですので参考にしてみてください。

国をまたいだ出荷先の国基準金額
イギリス£70,000
ドイツ€100,000
フランス€35,000  
スペイン€35,000  
イタリア€35,000  

上記は年額ですので、年間でこのくらいの金額を超える国をまたぐ出荷がある場合は注意が必要です。

※Amazonのセールスレポートを見れば、どのFBA倉庫からどこの国に向けて出荷されたのかの情報を取ることは可能です。

個人的には、副業レベルではVATの取得費用や申告費用にかんがみて「1か国にFBA納品」+「遠隔地販売制度ギリギリまでは他国でも出品」という形式が現実的かと思います^^

VAT登録番号の取得にかかる時間と登録費用・申告にかかる費用

それでは、VAT登録にかかる時間と費用はどのくらいなのでしょうか?

通常、VAT登録は業者に依頼をしてから約1ヵ月程度の期間を要します。Amazon欧州輸出を始めたいと思われている方は、そもそもVAT登録に時間が必要ですので留意が必要です。

また、VAT取得に当たっては、取得費用に加え、申告費用がかかります。

VAT登録番号取得費用

番号の取得費用については業者によりまちまちですが、通常は1か国あたりの登録で約5万円~10万円程度が妥当な相場でしょう。

こちらはイニシャルコストで最初にだけ発生する費用ですので、販売を続ければすぐに回収できる費用かと思います。

登録国をまとめてお願いすると、一か国あたりの登録費用は安くなるケースが多いです。

また、VAT登録に当たっては、通常以下のような書類が必要になります。

●登記簿(要英訳)
●代表者のパスポート
●委任状(代行業者へのVAT登録代行を委任する証明書)
●居住者証明書(日本の所管の税務署で発行)
●その他、登録国に応じた質問回答書 他

VAT申告にかかる費用

通常の料金体系であれば、VATは納税の申告の都度、申告手数料が発生します(相場は数万円程度)。

ここでポイントなのが、EU各国のVATの申告頻度は国によって大きく違うという点です。

例えば、ドイツは毎月の申告が必要ですし、イギリスは四半期毎に申告が求められています。

そのため、VAT申告代行業者を選ぶ際には、その登録国の申告頻度と申告手数料の両方を加味したトータルコストで考えるようにしてみてください^^

※詳しくは提携するVAT登録業者に相談をして検討してみてください!

その他のAmazon輸出でのVAT情報

説明の通り、Amazon輸出ではSales VATとImport VATが主な計算項目となりますが、Amazon輸出ビジネスの目的で欧州に出張に行ったとき現地で支払ったVATはPurchase VATとして付加価値税の控除計算の対象となる可能性があります。

その点は提携した業者に確認をすることをオススメします^^

また、日本の消費税でも複数税率の導入が検討された際一時話題となりましたが、欧州の付加価値税の特徴として「インボイス方式」があります。

欧州では仕入VATや輸入VATを控除するために、必ずインボイス(VATの記載がある請求書)が必要になりますので、VAT関連の書類は絶対に失くさないようにする注意が必要です。

VATと合わせて取得しておきたいEORI番号

さらに、+αの内容としてEORI(Economic Operators Registration and Identification)番号の取得もオススメします。

EU 域内の事業者は、原則として事業を行なう国の税関当局において EORI番号を取得する必要があります。

この番号があることで、税関で支払われた輸入VATに関する納税証明のインボイスが発行されます。

EORI番号は申請から1週間程で取得が完了します。

多くの場合、VAT登録・申告サービスの代行と同時に対応してくれますので、その旨を伝えておきましょう。

まとめ

以上、Amazon輸出に関連するVAT問題についてまとめてみました!

VATはそもそも考え方が複雑なうえに、Amazon輸出に特化した内容がまとまった記事を作ってほしいとのリクエストを受けましたので、かみ砕いた解説にしています。

Amazon欧州への輸出は、過去はVATを無視して適当に販売しているセラーが乱立していましたが、現在はAmazonが取り締まりを強化したため事前準備は必須です。

先日お会いしたセラーさんの中には、FBA販売で大量の在庫を欧州倉庫に抱えてしまった後にVAT取り締まりが強化され、取り急ぎVAT登録をしたけれども採算が合わず撤退予定という人もいました。

とはいえ、Amazon欧州はまだまだ参入者が少ない隠された市場です。Amazon輸出で実績がでてきて、販路を拡大したいと考えている方は挑戦してみる価値はありそうですね^^

※欧州以外の個人輸出市場の参入方法はこちらを参考にしてみて下さい♪
>>アメリカ:Amazon輸出 アメリカの販売のやり方
>>カナダ:Amazon輸出 カナダの販売のやり方
>>中国:Amazon輸出 中国の販売のやり方
>>東南アジア:Lazada輸出の始め方 東南アジア市場に出店する方法

それではー♪

8 Comments

かん

いつも勉強させて頂いております。

VATについてお伺いしたいのですが、
例えばなのですが、

出品価格 - (仕入れ価格 + 送料 + Amazon手数料)で考える場合、
どのくらいの利益率で出品すればVATを支払っても赤字にならない位の計算になるのでしょうか?
(現状はVATを深く考えておらず20%以上で出品していこうかと考えているのですが。)

アドバイスを頂けると幸いです。

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ぴーたろ pitaro

かんさん

このエントリーで説明をしている通り、例えば自社出荷(FBM)であればVATが生じる場合は商品の通関申告価格(売価)×20%が請求される可能性があります。
VATがかかる前提計算であれば、費用の計算に「出品価格×20%」分を追加で見込んでみてはいかがでしょうか?

どのくらいの利益率をとるかはセラー次第ですが、これで損益分岐点は計算可能かと思います^^

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かん

ご回答ありがとうございます。
お礼が遅くなってしまい申し訳ありません。

>VATがかかる前提計算であれば、費用の計算に「出品価格×20%」分を追加で見込んでみてはいかがでしょうか?

そうなると、もし20%の利益が欲しいと考えた場合、

出品価格×20%をした上で、更に利益20%を考えないと20%の利益が見込めないという事になるんですね。

分かりやすくする為にAmazonの手数料を考えず計算すると、
(実際の詳細な数字は多少違いますが)

出品価格1000円 − 仕入れ800円 = 200円(20%)の利益
となりますが、

VTAを換算した場合は、
出品価格1200円(20%加算) − 仕入れ800円 = 400円(VTA分含む)
と言うような感じで考えないといけないという事なんですね。

VTAの20%を上乗せして考えると、
結構な販売価格が変わってきますね。

とても参考になりました。
ありがとうございます。

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ぴーたろ pitaro

かんさん

実際に欧州でガンガン売っているセラーさんはVATがかからないケースもある少額商品を攻めている話をよく聞きますね^^
VATまで加味すると、販売価格は高くせざるを得ず、販売価格を上げてもFBMセラーと比べてもカート獲得可能な範囲になっていれば採算はとれると思います。
こうなると、欧州FBAで攻める商材は限定されてくるのが分かると思います。
色々と考えて独自の攻め方を追求しみてください♪

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かん

お返事ありがとうございます。

少額商品だとVATがかからない場合もあるんですね。

>販売価格を上げてもFBMセラーと比べてもカート獲得可能な範囲になっていれば採算はとれると思います。
>こうなると、欧州FBAで攻める商材は限定されてくるのが分かると思います。

現時点、まったくわからないですね汗
いろいろと思考錯誤して考えてみます。

ぴーたろさんからサポートを受けるような方法ってありますか?

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ぴーたろ pitaro

かんさん

私が今までお会いしたことのある欧州無在庫セラーさんだと、少額商品を突き詰めている方が多いですね^^
試行錯誤した先に、ご自身だけの強みができると思いますよ!頑張って下さい^^

すいません、私自身はコンサルやサポートは行ってないです>< 。 有料級の情報に無料でアクセスできそうな塾自体は有りますので、試してみるのも面白いとは思います^^ Amazon輸出 コンサル・塾の料金は?本当に入る必要があるの?

ぴーたろがお答えできる範囲のご質問であれば、サイト内コメントでご回答を頑張ってますので、またいつでもサイトに遊びに来てください^^

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タロウ

初めてコメントさせていただきます。
ちょうど1ヶ月前に、amazon欧州向け無在庫輸出を初め、やっと作業に慣れたと思っていたら、先程、イギリスのお客から連絡があり £38.00で購入した商品に対し、 £15.39の税金を徴収されたとクレームされました。

計算すると41%の金額を徴収されたことになります。
商品は化粧品でしたので、VAT20%の他に、化粧品などの輸入税も含まれているのかと思いますが、ご教授いただけますか?

イギリス向けには、多数、同様の商品を販売したので、これから、どんどんクレームが届くかと思うと心配です。
今後の対策も含め、アドバイスをいただけると助かります。

返信する
ぴーたろ pitaro

タロウさん

はじめまして^^
1ヵ月目ながら早速欧州市場を攻められているのですね!頑張ってください♪

まず、お客さんは必ず支払いを証明する書類と引き換えにお金を払っているはずですので、そちらの写真を送ってもらうことをオススメします。
関税部分がかかっているものと思われますが、場合によってはVAT計算上の商品価格が£38.00以上で計算されてしまっている可能性も0ではありません。
※ちなみに、VAT関連の返金を行う場合は、支払いを証明する書類は確実に依頼したほうが無難です。悪質なバイヤーさんもいらっしゃいますので。。

取扱う商材や商材の金額によってセラーさんごとの状況は大きく異なりますので、タロウさんなりにデータを蓄積していくことが重要だと思います^^

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