ぴーたろです^^
Amazon輸出やeBay輸出をしていると、少なからず売れ行きの悪い商品を手元に抱えてしまうことがあるかと思います。
この問題については、リサーチ段階での商品選定の経験を積んでいくことでリスクを下げていくことが可能なのですが、特にAmazon輸出を初めて初期の段階では、どうしてもある程度の売れない不良在庫を仕入れてしまうことがあると思います(完全無在庫セラーの方は話が別ですが^^)。
そこで、今回は、Amazon輸出で滞留在庫を抱えすぎてしまうとどのような結末が待っているのが、具体的なコスト面とAmazon側での販売規制の問題等リアル情報を解説していこうと思います^^
もくじ
Amazon輸出で売れない在庫が発生してしまう原因
実際にぴーたろもAmazon輸出を長く実践している経験から、不良在庫が発生してしまう原因を類型化することができます^^
不良在庫が発生してしまう主な原因は、以下の3つのパターンです。
リサーチが甘く、売れない商品を大量に抱えてしまったケース
冒頭にも述べた通りですが、リサーチ作業が甘く、売れない商品を売れる商品と勘違いしてしまうケースがあります。
これは経験を積むとほぼ0までリスクを下げられていますので、こちらのリサーチのテクニックをしっかり実践して、売れる商品と売れない商品とを見分ける力をつけてください^^
(参考)
①Amazon輸出にリサーチツールは本当に必要なのか?儲かる商品の見つけ方の極意
②Amazon輸出 売れない商品と売れる商品を見分ける3つの方法
商品自体は売れるのだが、購入後の市場変化により予想よりも売り上げが芳しくないケース
これは、中級セラー以上の方でも経験があると思いますが、リサーチ時点では売れると思われていた商品が、自分が販売をするタイミングでは状況が大きく変わってしまうケースです。
例えば、セラーの数が激増してセラー1名あたりの売上数が減ってしまうケースや、最悪なのはAmazon自体が同じ商品を販売しだすというケースです^^;
とはいえ、こちらも、リサーチ作業の精度をより上げる(具体的には、過去の販売セラー数等の情報にもきちんと目を向けて仕入判断を行う)ことで、相当程度リスクヘッジが可能です。
もし市場の状況が大きく変わってしまっても不良在庫を抱えることがないよう、はじめて販売する商品については仕入数量を少なくして、実際の販売実績に応じて仕入数量を増やすという基本的なサイクルを忘れなければ、大赤字を抱えてしまうことはないはずです^^
商品自体は売れるのだが、Amazonでの販売を禁止されてしまったケース
これはぴーたろ自身も経験があるのですが、最も恐ろしいリスクです。
Amazon側のFBA倉庫での保管在庫の規制(例えば、発火の恐れのある製品はFBA倉庫には納入できません)や、その他メーカーのリコールなどで、すでに仕入れた商品がAmazon上でそもそも販売することができなくなってしまうケースです。
これについては、Amazonでの販売規約等をきちんと理解し、販売ができなくなる可能性がある商品は売れていても扱わないというスタンスが重要かと思います。とはいえ、規約を理解していても防げないケースがありますので、これはAmazon輸出のリスクとして受け入れなければならない面もあります。。
(参考)Amazon輸出ビジネスのリスクを理解しておく
不良在庫を抱えてしまうケースを頭に入れたところで、早速不良在庫を抱えてしまうことにより発生する問題を見ていきましょう。
Amazon輸出で不良在庫を抱えると発生する手数料
Amazonでは、指定倉庫に在庫を発送するだけでAmazon側にお客さんへの配送業務を完全委託できるFBAというサービスがあるのはご存知の通りかと思います。
このFBA倉庫に保管している在庫に関しては、配送業務の手数料のみならず、Amazon側の倉庫の保管期間に応じた保管コスト(FBAの在庫保管料)が発生しています。こちらに関しては、ぴーたろは月次での把握方法を推奨しています^^
(参考)Amazon輸出の利益計算方法(FBA販売)
この通常の保管コストとは別に、Amazonでは長期滞留品に対する長期滞留在庫保管料が存在しています。この長期滞留在庫保管料が今回の主役です。
長期滞留在庫保管料がかかるのは年に2回!⇒毎月請求に変更になりました!!
さて、この長期滞留在庫保管料ですが、発生するタイミングが年2回(2/15と8/15)に決められていたのですが、2018年9月より毎月請求に規約変更されました!
発生するコストは、以下の通りです。
6か月以上~12カ月未満滞留在庫 | $3.45 / 1foot×1foot |
12カ月以上滞留在庫 | $6.9 / 1foot×1foot |
1foot=約30.48cmですので、おおよそ30.5㎠あたり、$11.25や$22.50がかかってしまうという事を意味していますね(高っww)!
なお、FBAに入庫された在庫は基本的にFIFO(先入先出法)ベースでAmazon側が計算していますので、原則的にはFBA倉庫内の古い在庫からどんどん出荷がされている計算をしてもらえている前提ですが、一部、お客さんへの輸送コストや配送日数などの関係でFIFO計算になっていない在庫もあるようです。ココは正直Amazonがきちんと計算をしてくれているという信用ベースになってしまいますね^^;
なお、ご自身の在庫の滞留期間の確認方法は、以下を参照してみてください^^
(参照)Amazon輸出FBA商品の滞留在庫の確認方法(Inventory Ageの利用)
このコスト、結構馬鹿にならない金額で請求されますので、ご自身の在庫の年齢はある程度把握しておくことをオススメします!
不良在庫に対するコストを下げる具体的方法
ではでは、この長期滞留在庫保管料をかからないようにするには、どのような選択肢があるのでしょうか?具体的には以下の3つの方法があるでしょう。
FBA販売でなく、無在庫販売もしくは有在庫自社出荷の販売を行う
まず一番容易に想像がつく解決手段が、FBAを利用しない販売スタイルに徹底することです。今回説明をしている在庫保管料はあくまでFBA倉庫に在庫を持つことが原因で発生するという大前提がありますので、FBA倉庫を使わず、無在庫でも有在庫でも全て自社から出荷をするという手段をとれば、このような長期滞留在庫保管料に頭を悩ませることはありません^^
さらに言うならば、毎月発生するFBA保管コストもかかることはないですね♪
FBAを利用するが、FBA倉庫への在庫保有量を最低限に抑える
とはいえ、すでにFBAを利用してバリバリ販売しているセラーさんにとっては、自社出荷のみでAmazon輸出を回していくことは難しいと思います。
ぴーたろ自身、Amazon輸出を可能な限り自動化させて、自動的に収入が入る仕組みを構築するのに、FBAを利用しない手はないと考えています(もちろん、現在は自社出荷分も外注さんを使って自動化しています^^)。
FBAを利用するセラーさんであれば、この長期滞留在庫保管料を発生させないためにできることは、FBAに入れておく在庫を最低限に抑えておき、FBA倉庫内で長期滞留するような商品を抱えないことです。
これはFBAセラーの永遠のテーマとも言える問題ですが、FBA倉庫内の在庫数を常に把握して、次に納入する在庫を最適化する自分なりのルールやシステムを構築する必要があります。
仕入れコストを下げるために、まとめて100個商品を購入した場合にも、FBA倉庫に送る在庫は毎月の予想販売量を考慮して5個ずつ・・・というような方法が考えられます。
FBA長期滞留在庫保管料がかかる前に在庫を処分する
最後の手段が、この在庫処分になります。
長期滞留在庫保管料は、あくまで上記の2/15と8/15時点での滞留具合によって発生するこすとですので、極端な話、2/14、8/14までに長期滞留している在庫だけを処分してしまう(もしくはFBA倉庫から日本に返送してしまう)事によって、保管料の発生を逃れることができます。
FBA倉庫内の在庫の処分はRemoval Orderで対応可能ですが、手数料は非常に安いので、長期滞留在庫保管料と商品の仕入代等とを天秤にかけて、トータルコストが安くなるのであれば思い切って在庫を処分してしまうことも選択肢の一つです。
手数料がかかるだけでは済まない、意外と知られていないAmazonの滞留在庫の販売規制
※この段落の内容は、2018年9月の規約変更により取り扱いが変更されています。確定次第更新予定です^^
また、意外と知られていないのですが、先ほどの3つ目で説明をした、在庫を処分してしまうという方法にはリスクがはらんでいます。
それは、2/15と8/15の直前に長期滞留在庫を処分した場合、当該ASINについては約5カ月間在庫の補充ができなくなるというペナルティーが存在するのです。
2月15日 直前に在庫処分した場合 | 同年7月1日まで処分したASINの在庫補充が不可* |
8月15日 直前に在庫処分した場合 | 翌年1月1日まで処分したASINの在庫補充が不可* |
*Amazonが過去90日の売上から試算した翌8週間の売り上げ見込みの数量をFBA在庫数が下回った場合は、その見込み数量の範囲では在庫補充が可能(ただしあくまでAmazonの試算に依存する)。
この”直前”の期間については、具体的には”Amazonから長期滞留在庫の通知メールが来た日”から、2/15もしくは8/15を迎える日までになります。
今までの経験で申し上げると、大体前月の1週目(2/15であれば1月初旬、8/15であれば7月初旬)にメールが送られてきますので、このペナルティーを受けずに在庫処分をしたい方は、これらの日付を目安に在庫処分を済ませておくことをオススメします。
※とはいえ、そもそも不良在庫となっているASINなので、在庫補充ができなくなることに大きな問題が生じるケースは少ないかとは思います^^;
まとめ
今回は、Amazon輸出でFBAを利用しているセラーさん向けに長期滞留在庫保管料の全貌について解説しました。
実際に滞留在庫を抱えてしまうと、ただでさえ現金化できない在庫を保有することになりキャッシュフローが悪化するばかりか、今回説明をしたような追加コストやペナルティーの発生も余儀なくされてしまいます。
このような状態にならないためにも、日ごろからリサーチの精度を上げられるように仕入と実際の売上との対応関係の振り返りをすることが大切かと思います^^
また、在庫保管料の発生を回避するための手段として、在庫の処分ではなく在庫の返送を検討されている方は此方を参考にしてみてください^^
(参考)Amazon輸出のFBA在庫を返送処理する方法・手順と注意点
ぴーたろもそうでしたが、最初は多かれ少なかれ不良在庫を抱えてしまうこともあると思います。とはいえ、しっかりと腰を据えて輸出に取り組めばその失敗を大きく取り返すリターンが継続的に得られるようになりますので、最初から諦めることなく失敗を繰り返さない努力を継続してみてください!
(参考)
①Amazon輸出にリサーチツールは本当に必要なのか?儲かる商品の見つけ方の極意
②Amazon輸出 売れない商品と売れる商品を見分ける3つの方法
それではー♪
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