ぴーたろです^^
今回は、海外のFBA倉庫に抱えた在庫を返送処理する方法と、返送処理する際の注意点を解説しておきます。
FBA販売をしているセラーさんにとっては、在庫が手元に離れて海外に向けて出荷された瞬間から、自分の力で在庫をコントロールできる幅が非常に限定されることになります。
特に、FBA倉庫に在庫が到着した時点からは、Amazonのルールに則ったプロセスでしか在庫を動かすことができません。
FBAセラーさんに限定した内容になりますが、FBAの在庫を何らかの理由で動かしたい時の参考になれば幸いです^^
もくじ
Amazon輸出でFBA在庫を動かす状況とは
そもそも、FBAに納品した在庫を動かす必要があるケースとはどのような状況なのでしょうか?
ぴーたろの経験上、FBA倉庫の在庫を動かす必要があるのは以下の場合です。
●不良在庫(売れない在庫)を抱えてしまった
●FBA納品後、出品が停止となった
●大口顧客や他のプラットホームの売上に在庫融通をする必要が出た
それぞれ、簡単に見ておきます。
不良在庫を抱えてしまうケース
まず、多くのケースで当てはまるのが不良在庫を抱えてしまうケースです。
ぴーたろも今となっては売れない在庫を抱えてしまう事がなくなりましたが、特にFBA販売を開始した最初の段階では、リサーチ作業の精度が粗削りで、自分が見積もったよりも多くの在庫を抱えてしまう可能性が高いです。
これ自体は、経験を積むことでリサーチの精度は上がっていきますし、何よりも販売実績が蓄積するほど自分の過去の売上情報を勘案して納品することが可能になってきますので、修行あるのみです。
(参考)Amazon輸出 売れない商品と売れる商品を見分ける3つの方法
(参考)Amazon輸出でリサーチツールは本当に必要なの?売れる商品の見つけ方
その他にも、お客さんから返送されてきて再出品が不可能となった商品なども不良在庫に当てはまります(これは一定数必ず発生しますので仕方ない・・・)。
FBA納品後出品が停止されてしまうケース
次にあるのが、FBA納品後に何らかの理由によりその商品が販売停止になってしまうケースです。
多くの場合、偽物の販売であったり、商標の侵害などで特定のASINの出品が停止されてしまうケースが該当し、これは稀ではあるものの予告なしに訪れたりします。
ぴーたろも過去の経験から、出品に制限がかかりそうな商品はあらかじめ出品をしないようにしています。
(参考)Amazon輸出のビジネスリスクを事前に理解しておく!
在庫の融通をするケース
最後は、FBAの在庫を他に融通する必要が出てくるケースです。
これは上記の2つとは違ってポジティブなパターンですが、例えばeBay輸出の売上であったり、特定の大口顧客(B to B顧客)向けにFBA在庫をそのまま発送したいケースがあります。
販売戦略次第ですが、このパターンが多いセラーさんもいらっしゃいます。
FBA在庫を動かす3つの手段
上記のように、FBAの在庫移動をさせたい状況は様々ですが、我々セラーの立場から考えるとFBA在庫を動かす方法は以下の3つの方法に限定されています。
●FBA在庫を「処分」する
●FBA在庫を「出荷」する
●FBA在庫を「返送」する
まず「処分」ですが、これは文字通りFBA在庫を捨てる(廃棄する)ことを意味します。
「捨てるなんてもったいない( ;∀;)」と思われるかもしれませんが、実はFBA倉庫に在庫を保管しておくだけでも在庫保管料が発生しますので、本当に売れない商品は1日でも早く処分の決断をしたほうが経済的な場合もあります。
(参考)Amazon輸出の利益計算方法(FBA販売)※FBA在庫保管料について
次に「出荷」ですが、これはFBA在庫をAmazonの出荷人員を利用して、FBA出荷と同じ水準で出荷できるサービス。
マルチチャネルサービスと呼ばれますが、これを利用してFBA在庫をAmazon以外のお客さんに届けることが可能です。
最後が「返送」です。
これは、FBA在庫を日本に返送したり、どこか別の中継地点に発送してからラベルを張りなおして再納品する場合に使えます。
以下では、FBA在庫を「返送」する方法をご紹介します^^
※「出荷」と「返送」は、FBA在庫をFBA倉庫から出すという意味で同じですが、前者は通常のFBA出荷と同じ水準(綺麗なパッキングと梱包)で出荷されますが、後者は大型の段ボールでまとめて返送されてくるイメージです。
納品先のお客さん次第ですが、通常お客さん向けの出荷であればマルチチャネルを使った「出荷」をしたほうが無難でしょう。
【追記】
ぴーたろは梱包等はこだわらないという大口のお客さん向けに、マルチチャネルではなく返送を使って600個商品を送りましたが、Amazon側のFBA倉庫から全量の出庫が完了するまでに2ヵ月程度を要しました。急ぎの場合もマルチチャネルがよさそうですね^^;
FBA在庫を返送する手順
それでは、FBA在庫を返送する手順を見ていきましょう。
FBA在庫の返送依頼を行う
まずは、FBA在庫の返送依頼をAmazonにかけていきます。
Inventory>Remove Unfulfillable Inventoryをクリックしましょう。すると、不良在庫の一覧が表示されます。
今回は、お客さんからの返送で不良品となってしまった商品の返送依頼をかけてみます。
右の「Create Removal Order」をクリックします。
すると、返送先住所の入力欄が表示されます。
あとは、返送先住所を入力し、右下の返送個数を確定させればOKです。
※ちなみに「Ship-to address」ではなく「Dispose」を選択すると、在庫の処分(廃棄)が行えます。
日本に返送する場合でも、ラベルを張り替えて再納品する場合でも、基本的には転送会社を経由させる必要があります(Amazonは直接日本に返送してくれません)。
その点では、転送の荷受けサービスもあるFBA代行業者を利用するという手もあります。
(参考)2017年最新Amazon輸出FBA直送代行業者
FBA在庫の返送依頼の履歴を確認する
返送依頼ができたら、Amazon側で返送依頼が問題なく通っているか確認をします。
REPORTS>Fulfillment>Removal Order Detailをクリックし、レポートを出力してみてください。
このレポートに、自分が依頼した内容が表示されていればOKです。
FBA在庫の返送状況を確認する
返送依頼が通っていても、返送が問題なく行われているのかは気になるところです。
返送状況を確認するには、先ほどの一個下のボタンからレポートを出力します。
REPORTS>Fulfillment>Removal Shipment Detail
このレポートから、返送の追跡番号などもすべて確認できます^^
FBA在庫を返送するときの注意点【在庫の分散保管の問題】
FBA在庫を返送する商品が1点であれば問題はないのですが、初心者の方が面食らうのはまとまったFBA在庫を返送するときです。
例えば、同じ品目の100個分の商品を返送する場合を仮定してみます。
このとき、AmazonのFBA倉庫側では100個の在庫を必ずしも同一のFBA倉庫に保管している訳ではありません。
FBAのサービスは、いち早くお客さんに荷物を届けるために、納品後在庫が分散されて保管されています。
(参考)Amazon輸出 納品先FBA倉庫を一つにまとめる方法
100個のうち10個はフロリダ、20個はカリフォルニア、30個はミシシッピ・・・など、在庫が分散されている可能性が非常に高いです。
このように在庫が分散されている場合、それぞれの保管場所から荷物が返送されてきますので、返送依頼は1回でも、複数の箱数に分かれて返送されてくる場合がある点に注意しましょう。
※自分のFBA在庫がどこで保管されているかを確認するには、REPORTS>Fulfillment>Daily Inventory Historyから確認可能です^^
以下の例では、23個の在庫がこんなにもたくさんの倉庫で分散管理されています。
まとめ
以上、FBA在庫の返送方法と、事前に知っておくべき注意点でした^^
FBA販売をマスターするには、FBA在庫の状況把握やコントロールをする力も求められます。
FBAの特徴を理解して、効率的なFBA販売を進めてみてください^^
(参考)Amazon輸出の「無在庫販売」と「FBA販売」は結局どっちがオススメなのか?
それではー♪
こんにちは^^
販売不可在庫が発生しまして、返送依頼をかけましたが、
1ヶ月待っても返送されず、詳細レポートを確認したらなぜか「キャンセル済み」になっていますが、こういう場合ってありますか?
hanaさん
経験ないですねー。
返送依頼後に自分でキャンセル処理は可能なので、それをしたということはないでしょうか??
とりあえず、返送が必要な商品であれば再依頼をすれば問題解決すると思います^^
こんにちは。
自分でキャンセル処理はしてないです。
違う商品を返送依頼しましたので、これでもう一回様子を見ようと思います。
お忙しいところ返信いただきありがとうございます。
hanaさん
そうですか!
Amazon側の処理誤りの可能性もあるため、一度セラーサポートに問い合わせてみてもいいと思いますね!
とんでもないです、またいつでも遊びに来てください^^
ぴーたろさん
最近Amazon輸出始めた新参者です。
先日FBA倉庫に納品された商品について、出品後すぐにメーカーから出品取下げのメッセージが来てしまったため、現状全て出品停止にしています。
すでに商品がアメリカ倉庫にある&返送するにしても送料の方が高くつく可能性ありの場合には、仕方なしと諦めて処分するしかないのでしょうか?
今回の商品もそうだったのですが、商品登録をする際に出品申請を求められたのですが、ボタンひとつ押すだけで許可が降りましたと出たので、売れるものだと思い納品したらメーカーから連絡が来たというパターンでした。。。
今後は商品登録の時点で、書類提出を求められない出品申請であっても、申請必要な商品は扱わない方がいいでしょうか?
お手数ですがアドバイスいただけますと助かります!
モコさん
こんにちは^^
eBay等ほかの販路があれば、US内の別の倉庫に移動させて販売する手段も一応あります(eBay側がパトロールされていない場合に限ります)。
ご記載の通り商品単価によっては国内返送コストのほうが高くつくので、その場合は廃棄処分をした方が早く確実に次に進めるので現実的にはお勧めです。
出品申請はAmazon側の審査が通ったとしても、メーカー側が動けば出品停止やアカウント停止になるのが現状リアルなところですね。
(書類提出で事前に出品許可が出ていても、別途メーカーがAmazonに申請をすれば問答無用でアカウント停止になってる例も普通にありますので注意です。)
特にここ数年はAmazon側もブランド権利者保護に力を入れていますのでこの流れは変わらないかと思います。
今まで入ってきた情報はこちらの記事に集約していますので、少しでも参考になれば幸いです^^
Amazon輸出の知的財産権・著作権・商標権の問題と対処方法