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NARF(North American Remote Fulfillment)とは?メリットとデメリット解説

Amazon NARF

ぴーたろです^^

今回はAmazonのRemote Fulfillment(リモート出荷)と呼ばれるNorth American Remote Fulfillment (通称NARF)について解説をしていきます。

ぴーたろ

これを活用することで、ボタン一つで販路を拡大することも可能です。

米国AmazonでAmazon輸出に取り組んでいるセラーさんであれば知っておいて損はないプログラムなので、参考にしてみてください。

もくじ

North American Remote Fulfillment (NARF)とは?

Amazon輸出をしている方であればご存知の方も多いと思いますが、Amazonは以下の3か国の市場を北米アカウントとしての一括運用を可能にしています。

  1. アメリカ:Amazon.com
  2. カナダ:Amazon.ca
  3. メキシコ:Amazon.com.mx

この点、各国で商品を販売するための販売アカウントは一つで対応できますが、実際にFBA販売で各国に出品するには各国のAmazon倉庫に在庫を納品する必要があります。

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当然、在庫を持つ以上は売れなければ不良在庫。

各国ごとに売れ筋も異なるため詳細なリサーチが必要です。
(参考)
Amazon輸出でリサーチツールは本当に必要なの?売れる商品の見つけ方

ここで登場するのが、Amazonが編み出した画期的なプログラムがNARFです。

NARFはAmazon最大の市場である米国Amazonセラーを対象にしたプログラムで、米国にFBA在庫を保有するだけでカナダとメキシコにも同時に出品ができる仕組みとなります。

注文が入ったときは米国FBA倉庫から自動で商品が出荷されるため、セラーからしたら嬉しい限りですよね!

2020年7月から対象セラーが一気に拡大
NARF自体は2019年から始まったサービスで、これまでAmazon側の招待制のプログラムでした。

20年7月より販売実績によらず一般のセラーにも開放されました。

NARFとFBA Exportとの違い

Amazon輸出 FBA Export FBA海外配送 

当ブログを読んで頂いているAmazon輸出セラーさんであれば「FBA Exportと何が違うの?」と思うかもしれません。

ぴーたろ

いずれも米国に保有するFBA在庫をクロスボーダー注文に対応させる点では似ています。
(参考)
Amazon輸出 世界中のAmazon市場で販売する方法。FBA Exportの設定。

FBA Exportとの最大の違いは、米国FBA在庫の情報が他国(カナダ・メキシコ)のマーケットプレイスに実際に出品される点です。

  • NARF:カナダ・メキシコ在住のお客さんがカナダAmazon・メキシコAmazonから商品を買える
  • FBA Export:カナダ・メキシコ在住のお客さんがアメリカAmazonサイトから商品を買える

ぴーたろ

似てるようで全然違いますね。

自分が購入者の立場に立って考えれば分かる通り、やはり現地の方は現地Amazonサイトで購入する比率が圧倒的に高いです。

この点、カナダ・メキシコに限定をすればNARFの方がメリットが大きいと言えます。

それでは、実際のAmazon輸出セラーの立場からNARFのメリット・デメリットをより掘り下げてみます。

NARFのメリット

既にNARFに魅力を感じている方も多いと思いますが、メリットはいくつもあります。

簡単に販路拡大ができる

一番の魅力は、何といってもNARFのプログラムに参画するだけで販路拡大ができる点です。

これまで米国だけでAmazon輸出を実践してきたセラーさんにとっては、ボタン一つでカナダ・メキシコのお客さんにリーチができるので目からウロコです。

  • カナダ人口:約3,800万人
  • メキシコ人口:約1.3億人(日本よりも人口多い)

ぴーたろ

実際、出荷や通関手続きまでもAmazonが責任をもって行ってくれます。

実際、本格的にカナダ向けのAmazon輸出を実践している方なら分かると思いますが、国が違うだけで関税や消費税(GST、PST、HST)の手続きや納税義務の確認等も必要になります。

煩雑な手間や情報収集なしで売り上げを上げるチャンスが広がるのが最大のメリットです。

Primeのバッチがつく

Amazonのカート獲得のために非常に重要な要素となるPrimeマーク。

NARFは通常のPrimeほどの配送スピードはありませんが、Amazon上のプログラムとしてPrime扱いになるのも大きなメリットです。

なお、配送スピードは以下の通り。

  • カナダ:7~12日
  • メキシコ:5~9日

在庫リスクが下がる

次に大きな魅力となるのが、在庫リスクを減らせるというポイントです。

FBAセラーの場合はまとめた重量を出荷しなければ送料が割高になるため、ある程度在庫をまとめて出荷する必要があります。

一方で、カナダやメキシコにFBA在庫を持つと分かりますが、売れ行きは米国市場と比べると大きく劣るのも事実。

ここはきちんと計算をして納品管理をしなければ、どうしても不良在庫を抱えるリスクが高まる実情があります。

ぴーたろ

現地在庫を返送するのもコストがかかるため、小規模な方ほど現地FBAに気軽に踏み切れないと思います。

この点、NARFでは米国1点に在庫を集めれば良く、さらにカナダやメキシコで売れない場合も米国で売れれば問題はないため、不良在庫を抱えるリスクは大きく下がります。

ぴーたろ

NARFの場合、米国の在庫数がカナダ・メキシコにミラーリングされます。

米国に300個在庫を持つと、各国でリアルタイムに300個の在庫が販売可能となる仕組みです。

NARF利用料は無料

ここまでシステム化されたNARFですが、このプログラムに参加費用は完全無料です。

ぴーたろ

当然ですが、FBA手数料はかかりますよ!

NARFのFBA手数料は以下の通りです。
NARF 手数料

NARFのFBA手数料は通常のFBA手数料のようにきめ細やかに金額が設定されていない点、注意が必要です。

NARFのデメリット

さて、ここまで読むと早速NARFを使いたくなりますが、デメリットもきちんと理解したうえで活用する必要があります。

FBA手数料が割高

まず先ほど記載したNARFのFBA手数料には注意が必要です。

当然、米国内の郵送ではなく「米国→カナダ」「米国→メキシコ」と国際輸送を行うためFBA手数料は通常よりも割高になります。

例として、カナダのFBA倉庫から出荷した場合の手数料と比較してみます。

<カナダのFBA手数料>
Amazon カナダ FBA手数料

例えば軽量商品であれば・・・

  • NARF:$6.97
  • カナダFBA手数料:$3.37

ぴーたろ

倍以上の(約3.3CAD=250円程度)差があります。

これはまだマシな方で、例えばオーバーサイズ商品ともなるとさらに大きく金額に差が出ます。

ご自身が取り扱う商材のFBA手数料をきちんと確認したうえで価格設定をしないと赤字販売のリスクがあります。

現地FBAからNARFに切り替えると売上が下がるケース多数

さらに隠されたデメリットとしては、既にカナダやメキシコ向けにFBAの仕組みを整えていた方はNARFに切り替えると売り上げが下がる可能性が高いことです。

既に述べた通り、NARFではあくまで米国に所在する在庫を他国に出荷します。

そのため通関時に関税が発生する可能性が高いです。

この関税はお客さん負担となるため、実際お客さんがNARF商品を購入する際、セラーの販売価格に加えて関税をカバーする見込追加料金が表示されます。

ぴーたろ

これを嫌がる購入者が多いのですよ・・・

要するに、「NARFの割高なFBA手数料をカバーする販売価格+Amazonが設定する関税見込額」で販売をすることになるため、通常のFBA商品と比べて割高な上、見え方も違うため購入率が下がる可能性は否めません。

ぴーたろ

実際、現地FBA販売を構築していたセラーがNARFに切り替えて売上が下がり、現地FBAに戻すパターンは耳にしています。

返品コストが高い

最後に、注意したいのがNARFの返品コストです。

このブログを読んで頂いている方は大丈夫かと思いますが、FBAで返品が発生して自動で全額返金した場合、初回の出荷でかかったFBA手数料は全額セラー負担ですよね。

ぴーたろ

ビジネス規模が大きくなると、これが笑えない金額になってなってきます。泣

お客さんの返品はほぼ100%の確率で受け入れるFBAのシステムですが、NARFもFBAのプログラムである以上、返品対応もAmazonにお任せであることは違いありません。

この点、カナダやメキシコから返品が起こった際に割高なFBA手数料だけが自動請求される点は注意してください。

NARFは使い方次第

以上、NARFのメリット・デメリットでしたー!

今回の内容を総括すると・・・

  • 既に現地FBA販売で利益を上げてるセラー:NARF移行は慎重に。費用対効果を考えて特定SKUのみ対応もOK。
  • まだ米国FBA販売しかしていないセラー:販路拡大のためにNARFは一考の余地あり!

個人的には、カナダやメキシコのテストマーケティングにはめちゃくちゃ有効なツールになると考えています。

国ごとに需要や嗜好は全然違うので、多少高くても売れる商品が見つかれば本格的に販売準備を進めるという形も取りやすいです。

ぴーたろ

今のところは本格的に売るのであれば、現地FBAが最適解であることは変わりません。

NARFではなく現地FBAという形でカナダ市場に本格的に参入したいという方は、こちらも参考にしてみてください^^
(参考)
Amazon輸出カナダ市場への進出方法と注意点

それではー♪

4 COMMENTS

maro

はじめまして!
いつも参考にさせて頂いています。

NARFを使用する際には、カナダの税金については特に考慮する必要はないのでしょうか。
カナダのFBAを使用する場合には州税が発生する、というのは記事でも読ませていただいたのですが…

もしご存知でしたら教えて頂きたいです。

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アバター画像 ぴーたろ

maroさん

はじめまして^^
NARFの場合は在庫を米国のままカナダに直送しますので、州税は発生しますが、お客様が購入時に負担することになりますね。
カナダはAmazon向け税制結構取り締まり始まってるので適当に販売する形であれば昔ほどおススメはできなくなってきています。
会計処理や納税のスキーム等含め専門的な話はご自身の税理士さんに確認の上で対応してください^^

返信する
maro

ご返信ありがとうございます!
そうなんですね。納税など税金まわりについては一度確認してみます。

ブログ等また参考にさせていただきますね^^

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